▲火星のクレータの氷

宇宙の起源は約150億年前に起こった大爆発(ビッグバン)だと言われています。
そのビッグバンの際の膨大なエネルギーが物質化したものが天体であり、地球の起源(46億年前)ともなりました。
宇宙で最も多い元素は水素であり、93%を占めます。この水素が酸素と結合して水ができました。
ところが水は100℃以上で沸騰し気化してしまいます。0℃以下では氷になってしまいます。太陽系の水星も金星も太陽に近すぎて地表温度が高く、水は存在できません。火星は太陽から遠すぎて水は氷となります。
2005年7月、ESA(欧州宇宙機構)が打ち上げた火星探査衛星マーズエクスプレスがクレータの氷を撮影しました(右写真)。感動的な写真でしょ? やはり火星にはかつて水が存在したようです。しかし、今は氷でしか存在できないのです。
いずれにしても太陽から絶妙の位置にある第3惑星、地球にのみ大量の水と大気が現存します。なお、月に水が存在しないのは、重力が地球の1/6しかないこと、すなわち月が小さすぎて水を地表に留めるだけの重力を有しなかったことによります。
地球に水が存在すること、それは実に奇跡的なことだとお分かりいただけましたか?
さて、この原始の海の中でもう一つの奇跡が起こりました。生命の誕生です。原始地球の大気には猛毒の硫化水素があふれ、地表はマグマの海で覆われていました。
地球がゆっくりと冷え始めた1億年前、大気中の水蒸気が雨となって降り注ぎ、海が生まれました。大気は二酸化炭素であふれかえっていたのです。
アミノ酸を含む隕石が海に降り注ぎ、また雷や紫外線による化学反応によって生命の材料が揃えられていきました。原始の海は"原始的な生命体"を種々含む「最初のスープ」のようなものだったのです。
これらの物質が揃った状態から生命の誕生への飛躍はなお謎です。が、ディーマ博士は太古の海に浮かぶ月が起こす潮の干満が影響した、と考えます。潮だまりの泡の中でDNAが形成されました。今から40億年前のことです。
最初に生まれた生命は猛毒の硫化水素を利用するバクテリアでした。大気中には酸素はまだ存在しません。猛毒の海と二酸化炭素の大気、太陽から差し込む強い紫外線、これらが最初の生命の活躍の場でした。
35億年前にはシアノバクテリアが出現し、水と二酸化炭素から光合成によって酸素を作り出し、それが大気中にたまって、現在のような酸素の多い大気が形成されていきました。
これが最初の生命誕生のプロセスです。水がなければ生命の誕生も決してなかったでしょう。
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